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アフマド(?-1282)
元の財務官僚。
フビライの夫人チャブンに仕え、フビライ即位後に財務を委任される。
南宋制圧後は江南地方の税政を制定、西アジア式の徴税方法を導入して収入の増加に貢献した。
これによってアフマドとその一派の発言力は増すがモンゴル人貴族との対立は深まり、漢人・南人は苛烈な徴税に不満を持った。
有力な後ろ盾であるチャブンが没するとチンギム派によって暗殺され、死後に生前の汚職が弾劾され一派も皆失脚した。
後にフビライは盧世栄・サンガといった財務官僚を起用するが、彼らはいずれも不正を行い、それによって失脚した。
こうした人材を起用したのはフビライが積極的な外征を推し進めたためであった。
フビライ没後に外征は消極化するも、軍事費とモンゴル貴族への下賜は国庫を圧迫し、元朝は常時財政難に悩まされた。