2005-10-28 歴史 疫病:補足 ライ麦に寄生する菌の一つに「麦角」がある。 麦角が寄生したライ麦を食べると壊疽・錯乱などの症状を引き起こし、中世フランスでは 「聖アンソニーの火」と呼ばれ恐れられた。 他方、麦角は医薬品の原料としても用いられている。 麦角から抽出したエルゴタミンには血管を収縮させる作用があり、子宮出血の抑止や高血圧の治療に利用されている。 また、麦角に含まれるリゼルグ酸には幻覚を引き起こす作用があり、これが麻薬の一種であるLSDの原料となっている。